歯周組織再生療法
「歯周組織」とは歯を支えるための組織で、歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨から構成されています。
従来一度破壊された「歯周組織」の再生は困難でしたが、
近年、リグロスという歯周組織再生薬が開発され、失った歯槽骨や歯根膜をある程度再生できるようになりました。
当院でもいち早く導入し、重度歯周病治療に役立てています。
【症例】 リグロスによる歯周組織再生療法(50代 女性)
この患者さんは歯がグラグラして、物が咬めないという主訴で来院されました。
抜歯をしてインプラントをお勧めしましたが、
(1) できるだけ抜歯したくない強い希望
(2) インプラント治療も経済負担が大きい
(3) 何よりも怖い
とのことでしたので、既存の歯を最大限に生かすリグロスによる「歯周組織再生療法」を行いました。

結果上下顎で要抜歯3本のうち、上顎大臼歯の部分抜歯(0.5本)で上記写真の下顎2本の歯に関しては当初抜歯予定でしたが歯槽骨再生の結果保存に成功しました。
※ 治療写真については、患者さんに掲載の許可を頂いております。
リグロス
有効成分として遺伝子組換えヒトbFGF製剤という成長因子を含む薬のことです。
安全性が確立された薬剤ですが、この薬剤を歯周組織破壊が起こった部位に使用すると、なくなってしまった組織のもとになる細胞を増殖させるとともに血管の新生を促すことで歯槽骨、歯根膜、セメント質といった組織が新たにつくられ、その結果として歯周組織を再生させます。
歯槽骨欠損状態によっては人工骨材料をブレンドして使用することがあります。
リグロスを使った治療が行えるかどうかは、歯周病の程度や患者さんの健康状態によっても異なりますので、ご相談下さい。
治療の流れ
- カウンセリング
- 手術(約1週間後)
- 抜糸
- 定期経過観察
1回/月(レントゲン撮影行います)
(約4~6ヶ月後) - 評価
歯周組織再生療法 料金
リグロスは健康保険適薬です | |
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人工骨材料 (1回) | 16,000円 |
※ 上記の料金は全て税込になります。